ギャンブルと投資の違いを考えてみよう

👍 おすすめポイント
投資を勉強する子どもの中には「お金が減るリスクがあるならギャンブルと同じだ」「投資は怖いからやらない方がいい」と感じる子が一定数いるかもしれません。ギャンブルと投資の違いを理解すれば、投資への恐れや誤解を払拭できます。これにより、投資への一歩を踏み出す後押しにもなります。
🗓️ トライ期間
投資における「リスクとリターン」という概念ををある程度理解したあとに、親子で考えるのが良いでしょう。「貯金と投資の違いを調べる」のトライを先に行うと、ギャンブルと投資の違いをスムーズに理解できるので、おすすめです。

🏃‍♀️トライのポイント

POINT1:投資のリスクとリターン

投資とは、将来の利益を期待して自分のお金を使い、国や企業を応援することです。投資では、儲けを「リターン」、その変動を「リスク」と呼び、この2つは切り離せない関係にあります。大きな儲けが期待できる投資は、同時に大きな損失の可能性も伴います。逆に、損失の可能性を減らそうとすると、期待できる儲けも小さくなります。投資を検討する際は安定性と収益性、どちらを重視するかを決め、目的に合った商品を選ぶことが大切です。
 

POINT2:ギャンブルのリスクとリターン

ギャンブルとは、現在持っているものを賭けて、より価値の高いものを得ようとすることです。競馬、パチンコ・スロット、宝くじなどがこれに当たります。勝負の結果を「勝ち負け」と呼び、多くの場合、確率は主催者に有利に設定されています。
ギャンブルの大きな勝利(ハイリターン)は同時に全損失の高い可能性(ハイリスク)を伴います。そのため、投資のリスクとリターンの関係とは異なり、プレイヤーにとって長期的な利益は期待できません。なおFXや暗号資産などの短期的な売却益を狙う、運要素の強い投資にも当てはまる場合があるため、理解しておきましょう。
🔎投資とギャンブルのリスクとリターンの比較
特徴投資ギャンブル
目的将来の利益を期待して資金を運用即時的な高額利益を狙う
対象国債、株式、不動産 等競馬、パチンコ、宝くじ 等
リターン「儲け」と呼ぶ「勝ち」と呼ぶ
リスク価格変動や経済状況による損失全損失の可能性が高い
リスクとリターンの関係バランスを取ることが可能高リスク・高リターン

POINT3:投資とギャンブルはお金を使う根拠がしっかりしているかどうか

投資とギャンブルの大きな違いは、お金を使う根拠がしっかりしているかどうかです。投資は何が起きれば値段が上がるか、下がるかを考えられるため、儲けるための手がかりが多くあります。例えば、ある国で新しい技術が開発されたと聞けば、関連する企業の株価が上がると予想できるでしょう。
一方、ギャンブルの結果はほとんどの場合、単なる偶然です。競馬で馬の家系を見て予想することもありますが、それだけでは確実ではありません。宝くじでは、当選番号を予測することはほぼ不可能で、完全な運任せになります。ギャンブルで運良く勝つことはありますが、長く続けると勝ったり負けたりを繰り返すのみです。そのため、しっかりした根拠がない限り、ギャンブルで続けて勝つのは難しいのです。

POINT4:リスクを減らす方法を理解する

投資にはリスクが付きものです。ただし「長期運用」と「分散投資」によってリスクを抑える方法があります。長期運用により短期的に下落した場合におけるリスクに備えられます。また、分散投資により複数の投資商品を運用することで、特定の商品が下落した場合の備えとなります。
分散投資の効果イメージ
引用:つみたてNISA早わかりガイドブック|金融庁
分散投資の効果イメージ 引用:つみたてNISA早わかりガイドブック|金融庁
このように投資先を組み合わせることで、リスクが低く、かつトータルで利益を獲得することを目指すことが可能です。
 
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宝くじには夢がある?
一攫千金を狙う方法として多くの方が宝くじをイメージされるでしょう。「宝くじを買って、大金持ちになる夢を見たことがある」という人は多いかもしれません。
確かに、宝くじに当たれば一気に大金を手に入れるチャンスがあります。しかし、その夢は現実的とは言えないのが現状です。
「ジャンボ宝くじ」で1等が当たる確率は1,000万分の1であることから、いかに当たりにくいかがわかります。また、宝くじの売り上げのうち、約53%は運営する会社や自治体に使われ、残りの約47%だけが当選者に渡ります。つまり、たくさんの人がお金を払っても、そのほとんどは賞金ではなく運営側に渡ってしまいます。
このように、宝くじなどのギャンブルは運営側が有利になるようにできていて、長い目で見ると、参加者が得をすることは少ないのです。これらの仕組みを知って、リスクが大きいことを理解しましょう。
参考サイト)