貯金と投資の違いを調べてみよう

👍 おすすめポイント
子どものうちから貯金と投資の違いを理解しておくことで、適切な貯金習慣を身につけ、リスクを考慮した投資による資産形成にも取り組めるようになります。
🗓️ 期間
定額のお小遣いを渡すタイミングや、祖父母から大きなお金をもらったときが良いチャンスです。1回だけでなく、定期的に子どもと取り組むことで、学びが定着します。

🏃‍♀️トライのはじめかた

STEP1:貯金を通して利息を学ぼう

まずは子どもと一緒に貯金に取り組み、その貯金を銀行に預けて利息を学びましょう。銀行にお金を預けると「金利」によって利息が受け取れます。金利とは、預けたお金が1年間でどれくらい増えるかを示すものです。例えば、100円預けて1年後に1円増えていたら、金利は1%になります。
定期預金であれば普通預金よりも金利が高いため、利息が付いたときの金額が大きく、わかりやすいのでおすすめです。
このように、銀行預金をして利息がついたときに、金利や利息について説明すると、子どもにとって理解しやすくなります。貯金のやり方については「お小遣いの残りを貯金してみよう」のトライを参考にしてみてください。

STEP2:金融商品の3つの特性を学ぶ

貯金をして金利や利息について理解できたあとに、貯金と投資の基本的な違いを学びます。貯金と投資の違いは、以下の3つの観点から説明するとわかりやすいでしょう。
  • 流動性:必要時にすぐ換金できるか
  • 安全性:元本や利息の支払いが確実か
  • 収益性:期待できる収益の大きさ
投資にはさまざまな手法がありますが、収益性の高さから代表的なのが株式投資です。
上述した3つの観点から貯金と株式の特性を、以下のように比較できます。
安全性収益性流動性
貯金
株式
このように、3つとも◎の金融商品はないため、目的に応じて貯金と株式を使い分けることが重要です。この特性をもとに、親子で貯金と投資の違いを調べてみるのも効果的でしょう。

STEP3: 貯金と投資の使い分けワークをやってみる

貯金と投資の使い分けは、ライフプランによって変わります。今後迎えるライフイベントを元に、貯金と投資のどちらが適しているか、子どもと一緒に考えてみましょう。
資金の目的重視すべき特性理由
ゲームの購入流動性早めに手に入れるため
車・家の購入安全性、収益性金額が大きいため両方重要
将来の旅行収益性投資に向いている
毎月の生活費流動性すぐに使えることが重要
緊急医療費流動性急な出費に備えるため
大学進学資金安全性長期保管で安全な増加を目指す
このワークを通じて、子どもたちは目的によって資金の管理方法が異なることを学べます。また、親子で将来の計画について話し合うきっかけにもなり、金銭感覚を養う良い機会となるでしょう。
 
💡
貯金と投資をゲームで体験しよう
貯金と投資の違いを理解できたとしても、実際にスムーズに取り組むことは簡単ではありません。お金を持っていたとしても全額を投資に回してしまい、結果的に大損する、といった失敗事例は大人でもよくある話です。 そこで、貯金と投資の違いを理解できた段階で、ゲームを通して実践してみると効果的です。
準備するもの
・少額のお金(硬貨)、おもちゃのお金 ・2つの箱(1つは貯金箱、もう1つは投資箱) ・サイコロ ・1週間分のカレンダー
貯金体験の手順
1.ルールを決める(例えば、1週間 毎日10円ずつ増える) 2.子どもに500円渡し「貯金箱に入れると、毎日10円ずつお金が増えるよ」と説明する 3.カレンダーにその日に増えた金額「+10円」と記録していく ※お金の増加を視覚的に確認できるようにします
投資体験の手順
1.サイコロを振って出た目に応じてお金が増減するルールを決める (例えば、1〜3は50円減る、4〜6は50円増える) 2.子どもに500円を渡し「投資箱に入れると、サイコロの出た目によって、投資箱のお金が増えたり減ったりするよ」と説明する 3.毎日サイコロを振り、結果によって投資箱にお金を入れたり、取り出したりする。 4.カレンダーにお金の増減を記録していく (「+50円」または「-50円」) ※お金の増減を日々確認できるようにします
貯金箱と投資箱の結果を、1週間後に見比べることで「貯金はゆっくり増え、投資は変動がある」ことを体験することができます。