子どもに起こりうるお金のトラブル事例を調べてみよう

👍 おすすめポイント
子どもがお金に関するトラブルや事件・犯罪に巻き込まれてしまうケースは増えており、内容も多様化しています。実際にどんなトラブルがあるのかを知り、子どもと一緒に危険を避ける方法を学びながら考えていきましょう。
🗓️ トライ期間
お小遣いを渡し始めたタイミングや、オンラインゲームを使い始めたタイミングなどに、親子で時間をとって行います。ニュースや身近で発生したトラブルをきっかけに行うのも効果的です。

🏃‍♀️トライのはじめかた

STEP1:トラブル事例を調べてみよう

子どもに起こったお金に関するトラブルの事例を親子で調べます。総務省や国民生活センターのサイトを一緒に見てみましょう。
おすすめサイト)総務省
おすすめサイト)国民生活センター

STEP2:事例を元に親子で話し合おう

トラブル事例を元に、親子で自分ならどうするかを話し合います。
1.子ども同士でお金の貸し借り
事例:数百円のお金で複数の人数が遊べるゲームをするときに、ひとりがその場で料金を払い、あとで一人ずつお金をもらうつもりでいたのに、当人には借りた意識がなかったり、返すことを忘れてしまった。
解説:お金の貸し借りをしたつもりがないのに、貸し借りが成立していることもあります。貸した方は、なかなか「返して」と言い出せず、友情にヒビが入りかねません。誰かが立替しないですむように先にお金を集めるなどして必ず自分の費用は自分で支払い、払えないときは遊びの誘いを断る勇気が必要です。ただし、外出先で財布を落としてしまい帰れなくなったなど「貸し借りは絶対にダメ」と言えない場合もあります。万が一お金の貸し借りが発生したら必ず親に報告するなど、家族でルールを決めましょう。
 
2.無断で高額課金
事例:ライブ配信サービスの配信者を応援するため、オンライン上で課金する、いわゆる「投げ銭」で子どもが保護者に無断で課金していた。
解説:ライブ配信の投げ銭やオンラインゲームなど、スマートフォンやタブレット端末での小学生・中学生の無断課金が多く発生しています。課金したくなる仕掛けがあることや一度課金すると歯止めが効かなくなること、課金の仕組みが他人のお金儲けにつながることなどを伝え、子どもと一緒にルールを決めましょう。親自身も、親のアカウントは必ずログオフする「ペアレンタルコントロール」機能を利用するなど、無断で課金できないようにしましょう。
 
3.お得に買ったつもりが定期購入
事例:SNSの広告からアクセスしたサイトでお試しのつもりでダイエットサプリを購入したが定期購入になっていた。
解説:1回だけのつもりで商品を注文しても「定期購入」が条件となっていたり、「いつでも解約OK」とある定期購入でも2回目以降を解約するときに違約金等を請求される場合があります。広告の文字に踊らされて衝動買いをせず、すみずみまでちゃんと読むことが重要です。少しでも不安に思ったら、すぐに親に相談するように伝えましょう。
 
4.手元にお金がなくても出来てしまう後払い
事例:親に無断で、後払いできるプリペイドカードのアプリをダウンロードし、3万円分をチャージして買い物に使用。その後、支払いを放置していた。
解説:商品を手に入れた後にコンビニ等にて支払いをする「後払い決済サービス」や携帯電話の料金に上乗せして支払う「キャリア決済」、審査が不要で生年月日や電話番号などを入力するだけで使える「後払いアプリ」など、後払い決済のトラブルが増えています。保護者の許諾も同意欄にチェックを入れるだけのため、子どもが勝手に後払い決済を利用しているケースも。後払い決済が当たり前になると、その後ローンやクレジットカードを使いすぎてしまうことになりかねません。後払いはあくまで「借金」であることを子どもに理解させましょう。
 
💡
日頃から子どもが安心して相談できる親子関係を築こう!
日頃から家庭や学校での会話を大切にすることが、子どもがインターネット上の危険から自分を守る力を育むために大切です。警視庁の調査でも、家族や先生、友達と良いコミュニケーションを取っている子どもは、そうでない子どもに比べ、ネット上で危険を回避する行動をとりやすいことがわかっています。子どもとのコミュニケーションを密にし、子どもが親に気軽に相談できる関係を保ちましょう。親自身も子どもの日常生活や体調、悩みごとなどを察知することができます。子どもが使っているサービスを親も利用したり、興味を持ったりすることで、子どもの気持ちをより理解してあげるといいでしょう。